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ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20385コルベット6番艦(最終艦)「リェチーヴイ」はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された

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『タス通信』より
2023年6月9日15時13分配信
【アムール造船工場で太平洋艦隊の為のコルベット「リェチーヴイ」の起工式典が開催された】
ウラジオストク、6月9日/タス通信

ロシア海軍の為の新たなプロジェクト20385コルベット「リェチーヴイ」の起工式典は『統合造船業営団』へ加入している『アムール造船工場』で開催された。
金曜日に太平洋艦隊情報供給部は通知した。

「海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の指示に沿って、新たなコルベットはリェチーヴイと命名されました。
式典行事は、『アムール造船工場』の最初の産業施設が敷設されてから90周年に合わせられました」

声明では、こう述べられた。

「新たなコルベットの起工式典の開始に先立ち、太平洋艦隊司令官は、プロジェクト22800小型ロケット艦ルジェフウドムリャウスリースクパヴロフスク、プロジェクト20380コルベット・グローズヌイブラーヴイ、そして更にプロジェクト20385コルベット~ブーイヌイラズムヌイブイストルイを含め、工場の太平洋艦隊の為の全ての艦の建造進捗状況を視察しました。
アムール造船工場から太平洋艦隊への引き渡しが最も近い戦闘艦は、プロジェクト20380コルベット・リェーズキーになります」

声明では、こう説明された。

コルベット「リェチーヴイ」太平洋艦隊の艦構成へ補充する為に建造される。
同プロジェクトのトップ艦、コルベット「グレミャーシチー」は2021年から太平洋艦隊で勤務している。
更なる3隻のプロジェクト20385コルベット「ブーイヌイ」、「ラズムヌイ」、「ブイストルイ」は、太平洋艦隊向けとして船台で様々な建造段階に在る。

プロジェクト20385コルベットは、強力な対艦、対潜、対空防衛兵器を持つ現代的な戦闘艦である。
それは有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」、そして更に極超音速ミサイル「ツィルコン」を装備できる。
ヘリコプターKa-27ヘリコプターを配置する為の発着場と格納庫を有する。
排水量が比較的小さい事により、近海及び遠海ゾーンで任務を遂行できる。
近代化と将来の海上兵器システムの再装備の為の大きな潜在力を有している。



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プロジェクト20385コルベットプロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]
[ロシア海軍のプロジェクト20380/20385コルベットの歴史]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃巡航ミサイル「カリブル」を装備します。

プロジェクト20385の1番艦「グレミャーシチー」(337)は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工され、2017年6月30日に進水し、2020年12月29日に就役、太平洋艦隊へ編入されました。
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[プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2021年11月30日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはウラジオストクへ到着した]

2022年7月下旬以降はカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」は宗谷海峡を西進して日本海へ入った]

2番艦「プロヴォールヌイ」は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]

2021年12月17日18時22分頃(モスクワ時間)に発生した火災で損傷した為、上部構造物を新たに造り直す事になり、就役は2024年以降に延期されました。
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就役後は太平洋艦隊へ配備されます。
[2021年12月17日の火災事故により損傷したロシア海軍の最新コルベット「プロヴォールヌイ」の新たな上部構造物が完成した]
[2021年12月17日の火災事故により損傷した最新コルベット「プロヴォールヌイ」は2024年にロシア海軍へ就役する]


2020年12月15日、極東コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』は、太平洋艦隊向けとして2隻のプロジェクト20380コルベットと4隻のプロジェクト20385コルベットの建造契約をロシア国防省と締結しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]
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これにより20385コルベットの3番艦以降は『アムール造船工場』で建造される事になり、2021年8月23日に3番艦(『アムール造船工場』建造艦としては1番艦)「ブーイヌイ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻、プロジェクト20380コルベット1隻、、プロジェクト20385コルベット1隻、プロジェクト06363潜水艦2隻はプーチン大統領の号令下で一斉に起工された]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第3のプロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット「ブーイヌイ」の船体の組み立てが始まる]

2022年6月12日、4番艦(『アムール造船工場』建造艦としては2番艦)「ラズムヌイ」が起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20385コルベット「ラズムヌイ」起工(2022年6月12日)]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20385コルベット「ラズムヌイ」の艦首部分は2023年5月初頭に完成する]

2022年7月1日、5番艦(『アムール造船工場』建造艦としては3番艦)「ブイストルイ」が起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第5のプロジェクト20385コルベット「ブイストルイ」はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された]


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そして2023年6月9日、プロジェクト20385コルベットの最終艦となる6番艦(『アムール造船工場』建造艦としては4番艦)「リェチーヴイ」が起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20385コルベット6番艦(最終艦)「リェチーヴイ」は2023年6月9日にコムソモリスク・ナ・アムーレで起工される]

「リェチーヴイ」の名は、元々は2015年2月20日にサンクトペテルブルク『北方造船所』で起工されたプロジェクト20380コルベット(2023年5月13日就役)に付けられていたのですが、同艦が2021年10月15日に「メルクーリイ」(2023年5月13日就役)と改名された為、今度はプロジェクト20385コルベット6番艦に付けられる事になりました。

その前の「リェチーヴイ」ソ連海軍プロジェクト1135警備艦(クリヴァクI級)でした。

プロジェクト1135警備艦「リェチーヴイ」
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1976年6月12日起工/1976年8月15日進水/1976年12月28日就役
赤旗太平洋艦隊へ配備
1995年8月5日除籍、1996年に韓国で解体


太平洋艦隊へ配備されるプロジェクト20385コルベット6隻は、全てカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留する事になるようです。
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