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タイフーン級戦略原潜セヴェルスターリとアルハンゲリスクは除籍、解体される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月21日12時59分配信
【ロシアは2018年までに最大の原子力潜水艦の「切断を開始する」】
モスクワ、5月21日-ロシア通信社ノーボスチ

2隻の世界最大の原子力潜水艦「セヴェルスターリ」「アルハンゲリスク」(プロジェクト941「アクラ」)は今年末までにロシア海軍の編制から除籍され、2018年までに解体される。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチ「防衛産業」の情報提供者より伝えられた。

「2013年末までに、セヴェロドヴィンスクに駐留するこれらの潜水艦は海軍の編制から除籍され、それから、(セヴェロドヴィンスクの)企業で解体が開始されます。
2018年、遅くとも2020年までには、その必要なプロセスは完了します」

情報提供者は話した。

これらの「アクラ」は、彼によると時代遅れであり、その改装は高く付く。
このクラスの3隻目の潜水艦は近代化と修理が行なわれ、今後数年間は新たな兵装の試験に使用される。
それは、「ブラヴァー」ミサイルの試験を行なっていた「ドミトリー・ドンスコイ」である。

艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」の代理人は、既に3隻の「アクラ」が解体されているとロシア通信社ノーボスチに説明した。
1隻目は2007年に「セヴマシュ」で、2隻目は2008年に「セヴマシュ」「ズヴェズドーチカ」が契約し、そして3隻目は2009年に同様である。
「セヴェルスターリ」「アルハンゲリスク」に関する具体的な情報を造船所は有していない。

ロシアの全ての原子力潜水艦の解体の為の資金拠出は、一部は(ロシア)国家発注であり、一部は国際プログラム「グローバル・パートナーシップ」の枠組みにおける23の支援国による物資-技術援助によるものである。
プロジェクト941潜水艦は、アメリカ合衆国およびカナダの資金援助により解体されている。
国営会社「ロスアトム」は、潜水艦の核動力炉及び使用済み核燃料の安全な処分に関する一連の責任を有する。

重戦略用途ロケット水中巡洋艦プロジェクト941「アクラ」(NATO分類「タイフーン」)世界最大の原子力潜水艦であり、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)により設計された。
後に「ドミトリー・ドンスコイ」と改名された同タイプの最初の艦は1976年に「セヴマシュ」で起工され、1981年に(海軍の)編制へ加入した。
それは、6隻の艦が建造された。
「ジャイアント」の乗組員は160名、船体の長さは約173メートル、幅23.3メートル、吃水は約11メートル、推進器出力は10000馬力である
主要兵装は、ミサイル複合体D-19と20基の3段固体燃料推進弾道ミサイルR-39「ヴァリアント」である。
更に、「アクラ」ロケット魚雷「ヴォドパード」を搭載する。
対空防衛は8基の携帯高射ミサイル複合体「イグラ-1」により提供される。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト941「アクラ」(NATOコード名「タイフーン」)】
1981年~1989年に6隻が就役しましたが、既に3隻が除籍、解体されています。

1番艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)は2000年代初頭に近代化改装を行ない、新型潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試験艦となりました。
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他の2隻-「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」(2隻とも2004年以降予備役)に関しては、これまでに、新型潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備する近代化とか、有翼ミサイル原潜或いは特務原潜への改装が検討されたようですが、何れも実現しませんでした。
[2隻の 「タイフーン」型原潜は、最新弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備しない]
[ロシア海軍は、2010年に新世代潜水艦各タイプの1番艦を受領する]
[ロシア海軍はタイフーン級戦略原潜を近代化しない]
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そして結局、除籍される事になったようです。

今回の記事でも触れられていますが、TK-208「ドミトリー・ドンスコイ」は、今しばらくは現役に留まります。
[タイフーン級原潜「ドミトリー・ドンスコイ」は試験艦として現役に留まる]

『イタルタス通信サンクトペテルブルク支局』より
2013年5月21日11時38分56秒配信
【世界で最も重い戦略原子力潜水艦アクラ級3隻の内の2隻を除籍する最終決定が下された】
こちらの記事によれば、「ドミトリー・ドンスコイ」は2017年まで現役に留まり、艦内システムや水中音響複合体(ソナー)などの試験に従事するとの事です。
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