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ロシア太平洋艦隊は第6回「追憶の航海」を準備する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2013年5月23日10時51分配信
【太平洋艦隊将兵は軍事史「追憶の航海」の準備を行なう】

この行事は、幾つかの記念日に捧げられるものである:戦勝記念日G.I.ネヴェリスコイ提督誕生200周年、そして、太平洋艦隊創設282周年

航海を行なう大型揚陸艦「オスリャブヤ」には、退役将兵、公共機関及び太平洋艦隊の代表団、メディア代表、そして艦隊の歌唱舞踏合唱団が乗り込む。
艦船支隊は、6月初頭にウラジオストクから特別なルートで(航海へ)向かう。

最初の到着地点はサハリンネヴェリスク港であり、その後、クリル諸島クナシルシュムシュパラムシルへ行く。
更には、カムチャツカの潜水艦基地が在るヴィリュチンスク市を訪問する。
母基地へ帰る途中で支隊はオホーツク港へ寄港する。
そこは、約300年前に太平洋の海軍力が誕生した地である。
最後の寄港地はコルサコフ市であり、その後、艦はウラジオストクへ針路を取る。

長年の伝統により、追憶の航海の主催者は艦隊の退役将兵、公共地方自治団体の幹部と会合を行なう予定である。
訪問地では、祖国の優れた軍事守護者を祝う式典が開催され、地元都市及び集落の住民は艦船支隊を訪れ、艦隊楽団の演奏会が行なわれる。


ロシア太平洋艦隊「追憶の航海」は、昨年(2012年)にも実施されています。
この時は、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」により実施されました。
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[ロシア太平洋艦隊艦船は「追憶の航海」を行なう]
昨年の航海は、オホーツク市創設365周年などを記念して8月下旬~9月下旬に行なわれました。

今年(2013年)の第6回「追憶の航海」は、ゲンナジー・イワノヴィチ・ネヴェリスコイ提督(1813-1876年)生誕200周年と太平洋艦隊創設282周年を記念して実施されます。
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太平洋艦隊の創設記念日は5月21日ですが、これは、1731年にロシア帝国元老院ロシア極東方面オホーツク軍港の開設とオホーツク軍小艦隊の創設を布告した日です。

航海中、この7ヶ所に寄港します。
・ネヴェリスク(サハリン)
・クナシル島
・シュムシュ島
・パラムシル島
・ヴィリュチンスク(ペトロパブロフスク・カムチャツキー)
・オホーツク
・コルサコフ(サハリン)


あくまでも、過ぎ去った過去を偲ぶ為の航海であり、今日の情勢とは全く関係ありません
このイベントの主役は、第2次大戦時のソ連軍兵士だった退役軍人であり、彼らと共に過去を偲ぶのが主目的です。



記事中にある通り、航海を行なう大型揚陸艦「オスリャブヤ」は、退役将兵団体や地方自治体の代表、更にはマスコミ陣などを乗せます。
言い換えれば、大勢の人々を乗せて航海を行なうので大型揚陸艦が使用されます。

大型揚陸艦「オスリャブヤ」は、今年3月下旬に太平洋艦隊地中海派遣部隊が出港した時には、同部隊に加わると発表されましたが、結局は同行しませんでした。
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[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[ロシア太平洋艦隊の大型揚陸艦はシリアのタルトゥースへ行く]

それは、今回の「追憶の航海」の為だったようです。

因みに、「追憶の航海」太平洋艦隊だけでは無く、黒海艦隊でも実施されています。
2011年の「追憶の航海」は、黒海艦隊大型揚陸艦「ヤーマル」により実施されました。
2011年6月21日
【大型揚陸艦「ヤーマル」は追憶の航海を準備する】


なお、今回の件は日本でも報じられています、が・・・

『時事ドットコム』より
【ロシア艦が国後島寄港へ=オホーツク海周遊、中国けん制も】

>ロシアの「内海」として中国の北極海進出をけん制する狙いもあるとみられる。

この行事(追憶の航海)は、中国とは全然関係ありませんが・・・
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時事通信は馬鹿なの?情弱なの?
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