ロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級は南極海へ行く?


『イタルタス』より
2013年1月6日9時06分配信
【「ボレイ」を編制へ加入させたロシア海軍は南緯度での潜水艦パトロールを再開する】
モスクワ、6月1日/イタルタス
ロシア海軍は2014年から世界の大洋における戦略ロケット原子力潜水艦の戦闘パトロールゾーンの大幅な増大を計画している。
イタルタスは、ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者より伝えられた。
「この知らせは、今日(6月1日)、創設80周年記念日を迎えた北方艦隊の潜水艦乗組員を喜ばせるものであると私は信じております」
彼は指摘した。
「ロシア海軍の戦闘即応部隊の編制へボレイ級水中ロケット艦の戦略原子力潜水艦が加入した事は、北極圏、大西洋、太平洋でのパトロール続行のみならず、これらの世界の大洋における戦闘任務遂行の再開を示すものです。
前世紀の1990年代まで定期的に行動していたソヴィエト海軍の"戦略家"は、ソヴィエト連邦の解体により現れる事は無くなりました」
対談者は話した。
「戦略原子力潜水艦の南緯度でのパトロール再開は、北方のみならず、南極点に跨る戦略核抑止力の課題の解決に繋がります」
情報提供者は強調した。
「潜水艦の戦闘活動ゾーンの拡大と、その密度を高めると同時に」
彼は付け加えた。
「もちろん、この海洋戦略核戦力の活動の変更は、一度にでは無く、新たな戦略潜水艦が海軍へ納入される事により、数年間を掛けて徐々に起こります」
情報提供者は説明した。
元海軍総参謀長ヴィクトル・クラフチェンコ提督は、ロシア戦略潜水艦の南極点を通過するミサイル発射の為の南緯度におけるパトロール再開というロシア連邦国防省の計画についてコメントし、そのような必要が生じた場合、技術的側面から見て、この計画は実現可能であると表明した。
「そうですね、それは技術的には可能ですよ」
提督はこう話し、これ以上のコメントは差し控えた。
一方、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、以前にイタルタスへ伝えた。
現時点における「ロシアの戦略ロケット原子力潜水艦及び多用途原子力潜水艦の世界の大洋における戦闘勤務及び戦闘パトロールの密度の水準は、我が国の安全保障を確実に提供しております」
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]
ロシア海軍の第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級1番艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は2013年1月10日に就役し、北方艦隊へ配備されましたが、同艦が海洋パトロール任務に就くのは2014年初頭からになります。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年初頭から戦闘任務に就く]
「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」と3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は今年末までにロシア海軍へ納入される予定です。
「ボレイ」級は2020年までに8隻が建造される計画です。
現在の所、ロシア海軍の戦略原潜は、北極海を含む自国近海で戦略パトロールを実施していますが、今回の記事によれば、近い将来には南緯度(南極海)でもパトロールを実施する意向のようです。
この場合、最新鋭の「ボレイ」級が南極海へ行く事になるようです。
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