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重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の契約が締結された

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為の契約がロシア連邦国防省「セヴマシュ」造船所との間で締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年6月13日15時20分配信
【巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は2018年に海軍の戦闘編制へ加入する】
モスクワ、6月13日-ロシア通信社ノーボスチ

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は修理及び近代化を終えた後、2018年にロシア海軍の戦闘編制へ加入する。
木曜日、公開株式会社「セヴマシュ」広報秘書官エカテリーナ・ピリキナは記者団に伝えた。

これに先立ち、「セヴマシュ」「アドミラル・ナヒーモフ」を修理、近代化する為の契約をロシア連邦国防省と締結した。

「同艦の為の重要な段階は近づいています。
2014年には貯水池のドックへの入渠が計画されています。
契約によりますと、同艦は2018年に海軍の戦闘編制へ加入しなければなりません」

ピリキナは話した。

次に、「セヴマシュ」第1総取締役代理セルゲイ・マリチェフは、巡洋艦の作業量は航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の修理と近代化に匹敵するレベルである事を指摘した。

「アドミラル・ナヒーモフは海軍で最も近代的な重原子力ロケット巡洋艦とならなければなりません。
同艦には、試験に合格した最新の兵器が設置されます」

彼は締め括った。

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は3隻目のシリーズとして公開株式会社「バルト工場」(サンクトペテルブルク)で建造された。
1982年に起工され、1989年5月10日に海軍へ納入された。


公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」公式サイトより
2013年6月13日
【巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化される】

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化契約は、「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフにより署名されました。

近代化改装により、「アドミラル・ナヒーモフ」の搭載機器の70パーセントが交換されます。


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1988年12月30日に竣工した重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」(当初の名前は「カリーニン」)は、1997年7月の航海を最後に海洋へ出る事は無くなり、1999年8月14日に修理及び近代化の為、セヴェロドヴィンスクへ到着しました。

しかし、その後も近代化改装の話は度々出たものの、実際には原子炉の使用済み核燃料棒の撤去が行なわれた程度であり、本格的な近代化工事に着手される事は無く10数年が経過しました。
[復帰を待つアドミラル・ナヒモフ(カリーニン)]
[巡洋艦「アドミラル・ナヒモフ」の近代化改装は準備される]
[キーロフ型重原子力ロケット巡洋艦近代化計画]
[キーロフ型原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は2012年に開始される]
[原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフ近代化に50億ルーブルが拠出される]
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2012年12月下旬、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、近代化される重原子力ロケット巡洋艦プロジェクト11442は2020年以降も海軍の戦略非核抑止戦力の主力となると述べています。
[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]

2013年5月末、北方艦隊司令官ウラジーミル・コリョローフ提督は、既に「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化の為の作業の見積もりが行なわれていると発言しました。
[原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化は断念されていない]

そして今日(6月13日)、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所は、「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装が2014年から開始されると発表しました。
近代化改装の為の契約はロシア国防省と締結されているとの事です。

記事を読む限り、「アドミラル・ナヒーモフ」は、インド空母「ヴィクラマーディティヤ」が入渠した「セヴマシュ」屋外ドックへ入渠して近代化改装を行なうようです。
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[空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックへ入渠した]

以前の報道によると、近代化されるキーロフ級原子力巡洋艦は、主要兵装である高射ミサイル打撃有翼ミサイルを新型に換装するとの事です。
『ロシアの声』より
2011年9月22日
【キーロフ級ミサイル巡洋艦を近代化 総合ミサイル設備を搭載】

おそらくは、高射ミサイル「リドゥート」(ポリメント)カリブル/オーニクス有翼ミサイルに換装される事になるでしょう。
[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]
[汎用ミサイル垂直発射機3R-14UKSK]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化作業は、「ヴィクラマーディティヤ」(旧「アドミラル・ゴルシコフ」)の近代化に匹敵する規模のものとなるという事ですから、装備の大半は換装されるようです。
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