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ロシア将来空母は「2025年までの国家軍備プログラム」で建造に着手される?

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『防衛産業企業体ニュース』より
2013年6月11日配信
【新たな航空母艦はロシア連邦の2025年までの国家軍備プログラムに登場するかもしれない】

ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、2025年までの国家軍備プログラムにおいて新たな航空母艦が登場する事を除外しない。

「ロシアの産業は、基本的に、本格的な開発を行う準備は充分に整っております。
クリロフ記念中央科学研究所においては(新空母の)研究が行われており、我々は、非常に興味深いレイアウトを有する様々な排水量の航空母艦の3つの実行案の提案を受けております。
科学技術の経験と造船業界の生産能力は、今日にでも航空母艦プロジェクトの実行を開始できます。
私は、2025年までの国家軍備プログラムにおいて、これが現実に登場する事を除外するものではありません」

ボリソフは、月曜日に発行された新聞「コメルサント」のインタビューにおいて、こう話した。

(この後は、装甲車両イヴェコ-LMV65の話が4行ほど書かれていますが、関係ないので省略)


ロシア将来航空母艦Перспективный Авианосецについては、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督が何度も発言しています。
[ロシアは新たな駆逐艦及び巡洋艦及び空母の建造計画を続行する]
[ロシア海軍は空母を必要とする]
[ロシア海軍総司令官は語る]
[ロシア海軍総司令官はロシア将来原子力空母について語った]

チルコフ提督とは別に、2012年11月末、ロシア連邦政府軍事産業委員会の関係者も将来航空母艦について述べています。
[ロシアは新たな原子力空母を開発する]


現行の「2011-2020年までの国家軍備プログラム」においては、将来航空母艦の建造は予定されていませんが、開発設計費は計上されています。

ロシア連邦国家軍備プログラムは5年ごとに改定されており、次に作成されるのは「2016-2025年までの国家軍備プログラム」になります。

今回、ボリソフ氏は、この「2016-2025年までの国家軍備プログラム」において将来航空母艦の建造費用が計上されるかもしれない、と述べたわけです。

ボリソフ氏が「今日にでも航空母艦プロジェクトを開始できる」と述べているのは、インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の経験を指しています。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]


更にボリソフ氏によれば、現在、将来航空母艦は、サイズ(排水量)の異なる3つのヴァリエーションが提案されているとの事です。

ロシアは2000年代後半から航空母艦の概念設計に着手していますが、当初案は「40000トン以上50000トン未満」(スキージャンプ発艦)、続いて「50000~60000トン」(カタパルト発艦)に拡大されています。
更に大型になるという情報も有ります(80000トン程度)。

ボリソフ氏は、将来航空母艦のデザインについては「非常に興味深いレイアウト」としか述べておらず、具体的なことには一切言及していませんが、少なくとも、打撃有翼ミサイル発射機を甲板に並べたソヴィエト連邦時代「重航空巡洋艦」のようなデザインであれば、このような表現は用いないでしょう。
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