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タイフーン級原潜はロシア新世代原潜の海洋試験をサポートする

『イズベスチヤ』より
2013年6月21日0時01分
【世界最大の潜水艦は試験の標的となる】

海軍は一度に3隻の原子力潜水艦の戦闘効率性を点検する。
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3隻の原子力潜水艦-「アレクサンドル・ネフスキー」、「セヴェロドヴィンスク」、「ドミトリー・ドンスコイ」-は、国家試験の為に白海へと去った
最初の2隻は、「ブラヴァー」ミサイルを有する最新の戦略潜水艦プロジェクト955「ボレイ」と、最新打撃潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」である。
「ドミトリー・ドンスコイ」は、完成してから23年になる世界最大の潜水艦プロジェクト941「アクラ」であり、最初の2隻の試験の為の仮想敵潜水艦の役割を担う。

「アレクサンドル・ネフスキー」の試験の第1段階は7月1日までに完了する。
次の2週間に、乗組員はミサイル複合体管理システムを含む全ての潜水艦上のコンポーネントとシステムが正常に動作する事を確認しなければならない。
深刻な問題点が明らかにされなければ、秋に第2段階が開始され、その過程で潜水艦は、水上或いは水中位置から数度の「ブラヴァー」試射を行なわなければならない。

試射は標準的な点検作業ではなく、発射複合体及び「ブラヴァー」の飛翔中の目標変更を可能とする新たな海軍自動管理システムの試験となる事が想定されている。
試験の全ての段階が成功裏に完了すれば、今年末までに「アレクサンドル・ネフスキー」は軍へ納入され、太平洋艦隊の編制へ加入する。

「ドミトリー・ドンスコイ」は、幾つかの任務を遂行する。
「セヴェロドヴィンスク」「アレクサンドル・ネフスキー」のコンポーネント及び機器の動作音を聴取し、記録する。
その次には、新たな潜水艦の水中音響ステーションによる「ドンスコイ」の検出、探知のチェックが行なわれる。
更に「セヴェロドヴィンスク」「アレクサンドル・ネフスキー」は弾頭なしの魚雷発射訓練を実施し、新たな魚雷の射撃管理システム魚雷発射管をチェックする。

「ドミトリー・ドンスコイ」は1981年以降、世界の大洋に航跡を刻み、2002年には「ブラヴァー」発射の為に近代化された。
同艦のみで12回の新型ミサイルの試射が実施され、この内の9回は成功と見られている。
除籍、廃棄されるべき潜水艦は、スクラップにはならなかった。
軍当局『イズベスチヤ』へ伝えた所によれば、昨年夏に潜水艦は復帰し、特殊測定機器を受け取った。
将来的には、試験を支援する標準的な潜水艦は、新たに建造された艦だけではなく、近代化された潜水艦になる。


2013年5月末、セヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」造船所は、今年(2013年)に3隻の原子力潜水艦が航海試験を実施すると発表しました。
[セヴェロドヴィンスク造船所は2013年夏に3隻の原潜の海洋試験を行なう]

そして5月末、多用途原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」が航海試験を開始しました。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクは航海試験へ出発した]
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今回の記事によると、更に戦略原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」も航海試験を開始したようです。

そして、この2隻の原子力潜水艦の試験をサポートする為、タイフーン級原潜「ドミトリー・ドンスコイ」も出航したとの事です。

「ドミトリー・ドンスコイ」は、新型潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試験艦として2010年まで運用された後、他の用途の試験艦として運用される事になりました。
[タイフーン級原潜「ドミトリー・ドンスコイ」は試験艦として現役に留まる]

今回、「ドミトリー・ドンスコイ」は、新たな試験潜水艦としての初の任務を果たします。
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