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空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックから出渠した

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『イタル-タス』より
2013年6月25日10時12分配信
【インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」はセヴェロドヴィンスクでの近代化を完了し、ドックから出渠した】
アルハンゲリスク、6月25日/イタル-タス特派員ウラジーミル・アニフリエフ

インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」/前ロシア巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、セヴェロドヴィンスク防衛造船所「セヴマシュ」での近代化を完了し、同社の貯水池から出た。
本日(6月25日)、イタル-タス特派員は工場の広報サービスより伝えられた。

「ドックにおける作業は完了し、現在、工場岸壁で航空母艦は白海及びバレンツ海での試験の準備を行なっております」
広報サービスは話した。

セヴマシュによると、「ヴィクラマーディティヤ」は7月3日に航海試験の為、白海へ出航する予定である。
1ヶ月以内に、艦の主動力装置のボイラーは異なる動作モードで点検作業が行なわれる。
8月3日、バレンツ海において納入された「艦上航空機」システムの艦上航空隊の航空機及びヘリコプターが参加する飛行試験が開始される。
10月前半に艦はセヴマシュへ戻り、インドへの引き渡し準備を開始する。
11月15日、航空母艦は発注者へ引き渡される。

昨年、航空母艦は海洋において明らかになった問題点-特に主要動力装置の船舶用ボイラー-を除去する為、航海試験後にセヴマシュへ戻った。
それ故に、昨年12月に「ヴィクラマーディティヤ」を納入する事は出来なかった。

2004年1月にニューデリーで署名された政府間の一括合意により、ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の船体は、「セヴマシュ」での近代化と、ロシア製の艤装品と航空機を付けるという条件で、インドへ無償譲渡された。
更にロシアは、航空母艦インド人乗員の教育と、インド洋水域への艦の基地施設建設を実施する。
当初の契約総額は15億ドルとされ、同艦を航空母艦へ変身させる為の全ての改造作業は2008年に完了する計画だったが、契約履行時期は遅れた。

ロシア側は、作業量の過小評価と、艦の近代化の為の追加費用の必要を表明した。
2010年3月12日、ウラジーミル・プーチンインド訪問中に、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の修理及び近代化の為の修正された価格の追加契約が締結された。
インド側によると、ロシア製航空母艦の購入費用は23億3000万ドルである。
艦の就役期間は30年と見られている。

以前は「バクー」という名前だった「アドミラル・ゴルシコフ」は、1987年に北方艦隊の編制へ加入した。
修理及び改造終了後、航空母艦の排水量は45000トンになり、最大長は283.5m、最大幅は59.8m(8.8m増加)となった。
同艦にはMiG-29K戦闘機およびヘリコプターを含む30機の航空機を搭載できる。
乗組員は約2000名である。
改装及び変換という新たな課題により巡洋艦の船体は最新の機器、システム、装置で満たされている。
航空母艦は、新たな航行複合体及び電波位置特定複合体、通信複合体及び航空機管制を受け取った。
その結果、実際には完全に新たな艦が作られた。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]

2013年4月24日、「セヴマシュ」屋外ドック(貯水池)へ入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックへ入渠した]
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5月初頭に修理作業が開始されました。
[空母ヴィクラマーディティヤの最後の修理作業が始まった]
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そして6月25日、修理を完全に終えた「ヴィクラマーディティヤ」「セヴマシュ」屋外ドックを出渠しました。

「ヴィクラマーディティヤ」は、7月3日から航海試験を再開する予定です。

「ヴィクラマーディティヤ」は、9月末に航海試験を完了し、11月15日にインドへ引き渡される予定です。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]

搭載機の方は既にインド海軍へ納入されており、2013年5月11日に実戦配備へ就きました。
[空母ヴィクラマーディティヤMiG-29K飛行隊は正式に実戦配備へ就いた]


なお、「ヴィクラマーディティヤ」の次にセヴマシュ屋外ドック(貯水池)へ入渠する艦は、大規模な近代化を実施する重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」になります。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはカリブルとポリメント・リドゥートを装備する]
今の所、2014年から屋外ドックへ入渠する予定となっております。
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