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ロシアはタルトゥースを放棄していない

2013年6月26日、ロシア『ヴェドモスチ』紙は、ロシア海軍シリアタルトゥースから撤収したと報じました。
[ロシア海軍はタルトゥースを去る?]
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しかし、ロシア連邦国防省広報部は公式に否定声明を出しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年6月27日19時11分配信
【ロシア艦船の駐留及び修理拠点としてシリアのタルトゥースは規則的モードで任務を遂行する】

前日に一連のメディアによって拡散されたロシア人要員がシリアのタルトゥース港の物資・技術供給所から退去したという報道は、事実に即していない。

シリアタルトゥース港物資・技術供給所に居る勤務員は軍人では無い。
同所におけるサービスは、既に長期に渡りロシア民間要員のみによって行なわれている。

海軍物資・技術供給所の専門技術者は、現在、通常モードで勤務している。
タルトゥースから避難するような如何なる出来事も起こってはいない。



ロシア海軍シリアタルトゥースに在る物資・技術供給所を放棄するというメディア報道は、今回が初めてではありません。

2012年8月下旬、ロシア海軍タルトゥースから引き揚げると報じられましたが、結局は誤報でした。
[ロシア海軍はシリアのタルトゥースを放棄しない]

2013年3月にも、ロシア海軍タルトゥースを放棄すると報じられ、ロシア連邦国防省広報部が直々に否定声明を出しました。
[ロシア海軍はタルトゥースを放棄する意図はない]

そして今回も同様の経緯を辿りました。

タルトゥースには、黒海艦隊工作船1隻が交代で駐留しており、今年5月からはPM-138が駐留しています。
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[工作船PM-138は地中海へ行く]
[ロシア海軍の工作船PM-138はボスポラス海峡を通過した]

今回の国防省広報部発表を読む限り、PM-138は未だタルトゥースに駐留している事が示唆されています。

ただ、今回の国防省広報部発表によると、タルトゥース物資・技術供給所は、既に以前からロシア民間人スタッフ(軍属)により運営されているとの事です。


ロシア海軍大型揚陸艦ノヴォロシースクタルトゥースを行き来していますが、最近では、6月20日7時20分に、バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」ダータネルス海峡を通過し、地中海へ向かっています。
『黒海ニュース』より
2013年6月21日配信
【ロシアの揚陸艦は休養の後にノヴォロシースクからシリアへの航路便を再開した】

6月22日のノヴォロシースク
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停泊しているのは黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」(左側)、太平洋艦隊「ペレスウェート」(右側)です。
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