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アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートは9隻建造される

2013年7月12日、カリーニングラード「ヤンターリ」造船所ロシア海軍向けのプロジェクト11356Rフリゲート4番艦「アドミラル・ブタコフ」が起工されました。
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この起工式典に出席したロシア造船業の総元締・統合造船業営団の副総裁は、ロシア海軍向けのプロジェクト11356Rフリゲートは9隻建造されると発表しました。


『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年7月12日16時59分08秒配信
【カリーニングラードの「ヤンターリ」工場はロシア海軍の為に9隻のフリゲートの建造を計画する】
カリーニングラード、7月12日/イタルタス

沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、6隻に代わり、9隻のフリゲートロシア海軍の為に建造するつもりでいる。
「統合造船業営団」副総裁ヤコブ・べレジノイは発表した。
彼は、本日(7月12日)に「ヤンターリ」で開催されたロシア海軍の為に同地で建造されるプロジェクト11356フリゲートシリーズの第4の船体の起工式典に出席した。

「カリーニングラード工場ヤンターリでは、このプロジェクト(11356R)のフリゲート6隻に加え、更に3隻の同型艦を起工する予定です」
べレジノイ
は話した。

彼は、沿バルト造船工場「ヤンターリ」「プロジェクト11356フリゲートのシリーズを建造しており、国内造船業界のフラグシップ的存在の1つ」である事を指摘した。
「統合造船業営団」代理人は、同社が最近にインド海軍の為の3隻の同類の艦の建造発注を成功裏に完了した事を想い起した。

「ロシア連邦海軍の為の最初の3隻のフリゲートは黒海艦隊で勤務し、第2(の3隻)は、バルト海沿岸に留まるでしょう」
べレジノイ
は話した。

また、(起工)式典に出席した北方計画設計局プロジェクト11356設計主任ピョートル・ワシリーエフによると、
「同プロジェクト艦シリーズは、ロシア海軍の質的向上の道標へと進むのに役立ちます」

インド海軍の為に「ヤンターリ」で建造されたプロジェクト11356艦について、彼は指摘した。
「我々のインドの友人が試みた大西洋、太平洋への移動は、その生存性と、海洋並びに大洋における信頼性を実証しました」
設計主任は述べた。
「ロシア海軍の為のフリゲートの兵器構成は、我が海軍の需要を満たす為、幾つかの変更が加えられています」

本日(7月12日)に「ヤンターリ」で起工されたフリゲートは、ロシア海軍グリゴリー・ブタコフ提督の名誉を称え、「アドミラル・ブタコフ」と命名された。

沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、既にロシア連邦国防省と締結されている2つの契約下で、北方計画設計局により開発された6隻のプロジェクト11356フリゲート「アドミラル」シリーズを建造する。

トップ艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2010年12月18日に起工された。
2隻目の「アドミラル・エッセン」は2011年7月8日、3隻目の「アドミラル・マカロフ」は2012年2月29日に。

現在、これらの艦の船体は形成されている。
沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、6隻のフリゲート全てを2014年から2016年までに海軍へ引き渡さなければならない。

プロジェクト11356フリゲートは、大洋及び海洋エリアで敵の水上艦及び潜水艦を相手に戦闘活動を実施し、空中攻撃手段による攻撃からの防衛、単独或いは艦船部隊の一員として船舶を護衛する為に設計されている。


[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

フリゲート「アドミラル・ブタコフ」の起工式典は、これまでに3度に渡り延期されています。
[プロジェクト11356Mフリゲート4番艦は2012年10月に起工される]
[フリゲート「アドミラル・ブタコフ」は2013年3月20日に起工される]
[フリゲート「アドミラル・ブタコフ」起工式典は延期された]

そして今回、ようやく起工されました。
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これまでロシア海軍向けのプロジェクト11356Rフリゲートは6隻建造され、全て黒海艦隊へ配備されると言われていましたが、今回、更に3隻が追加発注されて合計9隻になる事が明らかにされました。

この場合、6隻が黒海艦隊、3隻がバルト艦隊へ配備されることになるようです。
(つまり、バルト艦隊向けの3隻が追加された)
ただし、今回の記事によると、最初の3隻(1~3番艦)は黒海艦隊へ配備される事には変わりないようですが、次の3隻、つまり、今回起工された「アドミラル・ブタコフ」を含む4~6番艦がバルト艦隊へ配備され、そして追加の3隻(7~9番艦)が黒海艦隊へ配備されることになるようです。
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現在までにプロジェクト11356フリゲートは、インド海軍向けに6隻、ロシア海軍向けに4隻が起工され、インド海軍向けの6隻は全て引き渡されています。

[インド海軍向け]
「バルチースキー・ザヴォード」で建造
タルワー(F40):1999年3月10日起工/2000年5月12日進水/2003年6月18日就役
トリシュル(F43):1999年9月24日起工/2000年11月24日進水/2003年6月25日就役
ターバル(F44):2000年5月24日起工/2001年5月25日進水/2004年4月19日就役

「ヤンターリ」造船所で建造
テグ(F45):2007年7月28日起工/2009年11月27日進水/2012年4月27日就役
タルカシュ(F46):2007年11月27日起工/2010年6月23日進水/2012年9月11日就役
トリカンド(F51):2008年6月12日起工/2011年5月25日進水/2013年6月29日就役

[ロシア海軍向け]
・全て「ヤンターリ」造船所で建造
アドミラル・グリゴロヴィチ:2010年12月18日起工/2013年進水予定/2014年就役予定
アドミラル・エッセン:2011年7月8日起工/2014年就役予定
アドミラル・マカロフ:2012年2月29日起工/2015年就役予定
アドミラル・ブタコフ:2013年7月12日起工/2016年就役予定
アドミラル・イストミン:2013年起工予定/2016年就役予定
アドミラル・コルニロフ:2013年起工予定/2016年就役予定
7番艦
8番艦
9番艦

2013年7月初頭にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロン(IMDS-2103)に出展されたプロジェクト11356フリゲートの新モデル。
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艦前部の高射ミサイル垂直発射機が「リドゥート」に、艦後部の近接防御システムがAK-630M 30mmガトリング砲に変更されています。
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