有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた

12-0927b.jpg
公開株式会社「軍事産業企業体・科学生産合同『機械製造』」公式サイトより
2013年7月19日
【無敵の武器】

7月19日-公開株式会社「軍事産業企業体・科学生産合同『機械製造』」が開発した対艦ミサイル複合体「グラニート」は軍備採用30周年を迎える。

戦後(註:大祖国戦争後)に始まった対立において、我が国への主な脅威は、世界の大洋国家よりもたらされた。
陸上ならば、我々の国は軍事的にアメリカ合衆国NATOの同盟国、その他の軍事的ブロックに劣る事は無かったが、彼等の海洋における優位は絶対的なものだった。

例えば、1968年には、アメリカの新世代原子力攻撃航空母艦の1番艦CVN-68「ニミッツ」が起工された。
これは、同クラス艦の大規模なシリーズの創始者であった。
前任者と比較すると、 「ニミッツ」は、より高い生存性と強化された打撃力を有していた。

新たな迎撃機(註:艦上戦闘機F-14トムキャット)は艦上遠距離電波位置特定探知航空機(註:艦上早期警戒機E-2Cホークアイ)と連携し、同時に数十機の航空機及び有翼ミサイルを追跡する能力を有しており、
様々な高度(超低空を含む)で飛行し、300kmの距離で戦闘迎撃機を誘導する事が出来た。
アメリカ合衆国海軍空母連合部隊の対空並びに対ミサイル防衛境界線はかなり増大し、450-500kmに達した。
その結果、ソヴィエトの「空母キラー」原子力有翼ミサイル潜水艦プロジェクト675の能力では、グループの撃破を保障するには不十分となった。

かなりの大威力かつ「遠距離」で水中から発射され、水面下からの艦への照準打撃を保障し、選択した目標を長距離で破壊できるミサイル複合体を新たに作成する必要が生じた。
共産党中央委員会及びソヴィエト社会主義共和国連邦閣僚会議の決議第539-186号に従い、1969年7月10日、遠距離で行動し、新たなロケット原子力潜水艦及びロケット巡洋艦の兵装となる対艦ミサイル複合体「グラニート」の開発が始まった。

開発の本質は、超音速長距離対艦有翼ミサイルによる強力な打撃原子力潜水艦グループの作成にあった。
そのような「マシン」は、科学生産合同『機械製造』「グラニート」ミサイルのチームにより作成された。
設計チームの計画では、ミサイル水上艦潜水艦で使用できるようにした。

高い飛行性能のみならず、電子電波対策からの保護、トップによる誘導は、「グラニート」ミサイルの安定したユニークな戦闘能力の保持を可能とする。
ミサイルの主な利点は、独創的な目標への指向方法を実現した事にある。
それは、科学生産合同『機械製造』の豊富な経験を具現化して開発された人工知能電子システムにより、単一の艦に対して1基のミサイル、或いは指定された艦に対する一斉射撃行動を可能とする。
これは、全てに卓越したロシア兵器の戦術能力により明らかにされている。

ミサイル自身が分配し、目標の重要度に応じて分類を行ない、攻撃戦術を選択し、計画を実施する。
エラーを避ける為、ミサイルの機内コンピュータには、最新クラスの艦の電子データがインプットされており、マニューバーを選択し、指定目標へ打撃を与える。
また、機体には純粋な戦術情報、例えば、指示された艦のタイプが有り、ミサイルは、それ-船団、航空母艦、揚陸グループ-を前にして、何を攻撃するのかを決定することが出来、その構成中の主要目標を攻撃する。

また、機内コンピュータのデータは、敵の電子戦手段に対抗する為、目標からのミサイルへの干渉を逸らせ、対空防衛手段の射撃を回避する戦術的方法を取ることが出来る。

ミサイルは発射後、どの目標を攻撃するのか、どのような機動を行なう必要が有るのかを、定められた数学的算法プログラムに従い、自身で決定する。
ミサイルは、攻撃対象と、その対ミサイル兵器に対抗する手段を有している。
艦船グループの主要目標を破壊した後、残りのミサイルの攻撃は、他の艦へ向けられ、撃退される可能性が有る場合は同一目標に対し2基のミサイルが向けられる。

長期間かつ広範囲の試験後、1983年7月19日付の共産党中央委員会及びソヴィエト社会主義共和国連邦閣僚会議の決議第686-214号により、複合体「グラニート」は、新世代の原子力潜水艦プロジェクト949/949A重原子力ロケット巡洋艦プロジェクト1144/11442、重航空巡洋艦プロジェクト11435の為に軍備採用された。

今日、公開株式会社「軍事産業企業体・科学生産合同『機械製造』」は、高性能ミサイル「グラニート」の就役期間全体を通じて支援プログラムを実行している。
「グラニート」ミサイルの設計で実行された戦術的解決策は、既に新型の対艦ミサイルの開発作成の基礎を形成している。




記事中でも触れられていますが、有翼ミサイル「グラニート」は、ロシア海軍の以下のタイプの艦に装備されています。

プロジェクト949A原子力水中巡洋艦
12-1220a.jpg

プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦
13-0719a.jpg

プロジェクト11435重航空巡洋艦
13-0719b.jpg

2012年には、北方艦隊太平洋艦隊プロジェクト949A原潜「グラニート」を発射しています。
[バレンツ海で対艦ミサイル発射訓練が行なわれた]
[オホーツク海で対艦ミサイル発射訓練が行なわれた]

2012年9月27日にバレンツ海で実施された「グラニート」発射訓練においては、2発のミサイルが400km離れた水上目標へ命中しています。

以前、有翼ミサイル「グラニート」は、ソ連邦時代に実用化されたグローバル海洋偵察誘導衛星システム「レゲンダ」(МКРЦ "Легенда")により目標に関する情報を得、目標へ誘導されると言われていました。
「レゲンダ」は、2種類の偵察衛星US-P(太陽電池)及びUS-A(原子炉)で構成されていました。

しかし、現在、「レゲンダ」は稼働していません。
最後のUS-A衛星が打ち上げられたのは1988年3月14日、最後のUS-P衛星打ち上げは2006年6月25日に実施されるも失敗、打ち上げに成功した最後のUS-P衛星は2006年4月に稼働停止しています。

にも拘らず400km先の目標へミサイルを命中させているわけですから、少なくとも現在、「グラニート」「レゲンダ」を使用せずに目標に関する情報を取得し、目標へと誘導されている事になります。

因みに、今回の記事では、「レゲンダ」には一言も触れられていません。
(「レゲンダ」システムを構成する偵察衛星も『機械製造』(旧第52設計局)により開発されているのですが・・・)


将来的には、「グラニート」を装備する艦は、新型有翼ミサイルへ換装される予定です。
[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍へ復帰する]
[太平洋艦隊のオスカーII級原潜3隻は2020年までに近代化される]

それまで「グラニート」は現役に留まります。
12-0927a.jpg
スポンサーサイト