ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった

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『タス通信』より
2017年3月20日16時57分配信
【最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は射撃(試験)の為にサンクトペテルブルクから出航した】
モスクワ、3月20日/タス通信

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は、国家受領試験の最終段階へと向かった。
『北方造船所』広報サービスが伝えたように、艦は前日夕方に全てのシステムとメカニズムの査察を完了した。

「国家受領試験を完了する為、フリゲートは乗組員と北方造船所の専門技術者、更に、高射複合体と魚雷複合体、自動管理システムの試験を実施する幾つかの設計局の専門技術者を乗せて北方艦隊射爆場へ向かいました」
工場は伝えた。

艦の査察中に基本メカニズムのリソース:タービン、減速装置、ディーゼル発電機、主動力装置システムと艦内総合システム、甲板機械と特殊技術製品-航法機器、通信機器、兵装は、試験前段階の後に点検、復旧された。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」プロジェクト22350のトップ艦である。
プロジェクトは『北方計画設計局』により開発された。

「アドミラル・ゴルシコフ」は2006年初頭に起工され、2010年秋に進水した。
2014年11月に艦は初めて試験へと出発した。

シリーズの2番艦「アドミラル・カサトノフ」は2014年に進水し、「アドミラル・ゴロフコ」と命名された3番艦の進水は2017年に予定されている。
以前に『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフが述べたように、「アドミラル・ゴルシコフ」は7月末にロシア海軍へ引き渡される。

プロジェクト22350艦は4500トンの排水量を有しており、29ノットの速力を発揮できる。
それは特に、ミサイル「オーニクス」「カリブル」、更には高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を装備している。



[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
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3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]





「アドミラル・ゴルシコフ」は、2016年11月~12月末までにロシア海軍へ引き渡される予定でした。
[最新鋭のプロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2016年12月にロシア海軍へ引き渡される]
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2016年11月22日にロシア海軍への引き渡しが予定されている]

しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生しており、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
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11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
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その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
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2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」は再びバレンツ海へ行き、国家受領試験の最終段階の兵装試験を実施します。

高射複合体魚雷複合体の試験を実施するとの事ですが、これは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」の事でしょう。

「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年7月末に予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2017年7月末にロシア海軍へ引き渡される]

ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装に関する軍と産業界の合同会議が開催される

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年3月18日8時30分配信
【軍と産業界の代表者は来週に「アドミラル・クズネツォフ」の修理時期について討議する-情報筋】
モスクワ、3月18日、インタファクス-AVN

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理実施時期と場所に関する最終的な決定は未だ採択されていない。
土曜日にインタファクス-AVNは消息筋より伝えられた。

「来週、軍と産業界の代表が出席する会議が開催され、大方は決まるかもしれません」
彼は言いました。

「資金の不足を考慮いたしますと、今年から修理へ入った場合、それは長い期間となるかもしれません」
対談者は、こう考えている。

「と同時に、今、艦は『生きており』、戦闘勤務へ就く事が出来ます。
これは最近の地中海への航海により証明されています」

彼は指摘した。

彼によると、この事に関連して「検討される選択肢の1つとして、航空母艦の修理への着手を2017年では無く、2018年にするというものもあります」

この選択肢には更なる妥当性が有り、何故ならば戦闘機MiG-29KR/KUBRで武装する北方艦隊海軍航空隊第100独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士の航空母艦からのフライトの準備期間を確保できるからであると情報提供者は付け加えた。

北方艦隊航空打撃艦グループは2016年10月15日にセヴェロモルスクから出航し、今年2月9日に戻ってきた。
2016年11月15日、ロシア軍首脳は、「アドミラル・クズネツォフ」航空隊が歴史上初めて戦闘へ使用されたと発表した~艦上戦闘機は、シリア領内テロリストを目標とする攻撃へ関与していた。

ロシア連邦国防省は、「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊シリアテロリストの施設1000以上を破壊し、420回の戦闘飛行(この内の117回は夜間)を行なったと通知した。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加し、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

シリア沖から戻ってきた「アドミラル・クズネツォフ」は、2017年に近代化改装を開始する予定です。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』と、そのムルマンスク支所である『第35艦船修理工場』になるようです。
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]
[セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装を行なう用意がある]

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』
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『第35艦船修理工場』
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近代化改装の内容については、現時点においては未だ正式には決定されてないようですが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]


これまでのロシア側の報道を見る限り、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装には幾つかのオプションが考慮されており、いわば「松竹梅コース」のように、改装費用が上は650億ルーブルから200億ルーブル、下は数十億ルーブル(おそらくは50-60億ルーブル)まで有るようです。

松:改装費用650億ルーブル(2017年3月中旬初出)
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により寿命を20年延長する]

竹:改装費用200億ルーブル(2017年3月初頭初出)
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年7月までに始まる]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年5月末から始まるかもしれない]

梅:改装費用数十億ルーブル(2016年5月下旬初出)
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]

当然、改装の内容も大幅に違ってきます。
「松」は、兵装(打撃有翼ミサイル複合体も含む)や電子機器の殆ど全てを交換し、寿命も20年延長するという最も大規模な改装になります。
「梅」は、主に航空関係艤装に焦点を当てたものであり、必要最低限の改装になります。


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の開始時期を、今の所予定されている2017年から2018年に延期すべきであると主張する人も少なからず居るようです。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装が2018年から始まるという話は、以前にも出ています。
[ロシア海軍唯一の正規空母アドミラル・クズネツォフは2018年から近代化改装を開始する]
この時は『統合造船業営団』副総裁イーゴリ・ポノマリョフ氏の発言でしたが、すぐ後に「上司」『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏から否定されました。

『タス通信』より
2016年11月16日12時48分配信
【『統合造船業営団』のトップは「アドミラル・クズネツォフ」の2018年の修復についての情報を否定した】
アレクセイ・ラフマノフ総裁は、タス通信の問い合わせに対し「無論、違います」と答えています。


今回のインタファクスの記事に登場する「(匿名希望の)情報提供者」(発言内容から見て、おそらくはロシア海軍側の関係者)も、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を急いで今年(2017年)から始める必要は無いと考えているようです。
資金の問題にも触れていますが、要するに「現時点でアドミラル・クズネツォフは作戦可能状態に在る。緊急に修理が必要な状態では無い。急ぐ必要は無いだろう」という事でしょう。

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はモザンビークを訪問した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年3月18日17時15分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」はモザンビークの港へ入った】

大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船「アルタイ」、中型海洋給油船「ドゥブナ」で構成される北方艦隊艦船支隊は、アフリカ南東に位置する国-モザンビークの領海へ入った。

艦船支隊ペンバ港の泊地に投錨し、停泊した。
停泊中の大型対潜艦「セヴェロモルスク」の艦上を日中にロシア外交団、モザンビーク共和国、地方当局と同国軍の代表が訪問した。
彼等は艦の見学ツアーを行なった。

モザンビークへの短期間の寄港の後、ロシア人船員インド洋での長期航海任務の遂行を継続し、その間、更に幾つかのアフリカ諸国の港への寄港が行なわれる。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」支援船の航海は、2016年10月15日から続いている。
3ヶ月の間に、大型対潜艦の乗組員は、地中海への移動航路上と、シリア沖での軍事作戦実施中の重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」率いる北方艦隊航空艦グループの戦闘安定性を確保した。

インド洋での長期航海任務を北方艦隊将兵は(2017年)1月中旬から遂行している。
2月9日から15日まで、艦は、アラビア海及び沿岸のパキスタン海軍基地で実施された国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加した。

航海中にロシア人船員は、セーシェル諸島の首都ヴィクトリア港タンザニアダルエスサラーム港を含め、複数の地中海、アジア、アフリカの国の港を訪問した。



[大型対潜艦「セヴェロモルスク」インド洋遠征(2016年10月-)]

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北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(1988年1月24日就役)は、2016年春から夏に掛けてムルマンスク第35艦船修理工場のドックへ入渠し、オーバーホールとソナーのアップグレードが行なわれました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

2016年10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空打撃艦グループの一員としてセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

航空打撃艦グループは、2016年10月21日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月25日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。

11月9日、地中海東部において大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

航空打撃艦グループは11月12日までにシリア沖へ到着しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(艦上戦闘機Su-33)は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]

航空打撃艦グループは、2017年の新年を地中海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の空母アドミラル・クズネツォフは地中海で新年(2017年)を迎える]

シリアでは、ロシアトルコ主導による停戦が成立し(2016年12月30日から発効)、国連安全保障理事会も、これを支持しています。

これを受け、航空打撃艦グループは、2017年1月6日以降にシリア沖を離れる事になりました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはシリア沖を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]

しかし、「セヴェロモルスク」給油船「ドゥブナ」、救助曳船「アラタウ」は帰路には就かず、航空打撃艦グループと別れ、その後も地中海東部へ留まっていました。

「セヴェロモルスク」は2017年1月27日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

その後、オマーンサラーラ港へ寄港し、2017年2月7日に出航しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海の国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加する]

2月9日にパキスタンカラチ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンを訪れた]

北方艦隊艦船支隊は、2月10日から14日にパキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』はパキスタンで始まった]

北方艦隊艦船支隊(指揮官:スタニスラフ・ヴァリク1等海佐)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アラタウ」


【演習『AMAN-2017』公式サイト】

2月13日と14日には海上での実地演習(アクティブフェーズ)が実施されました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』の海上での実地段階が始まった]

北方艦隊艦船支隊は演習終了後にパキスタンを去り、インド洋を南下しました。

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その後、北方艦隊支隊赤道を越え、古くからの船乗りの伝統行事である「赤道祭」が開催されました。
「セヴェロモルスク」にとっては、就役以来初めての「赤道祭」となりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はインド洋で赤道祭を準備する]

赤道を越えた北方艦隊艦船支隊は、2月28日にセーシェル諸島へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは赤道を越えてセーシェル諸島を訪れた]
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3月1日、北方艦隊艦船支隊の3隻はセーシェル諸島の首都ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島のヴィクトリア港へ入港した]
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北方艦隊艦船支隊は、3月4日にヴィクトリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島を去った]

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北方艦隊艦船支隊は西へ向かい、タンザニアダルエスサラーム港を訪れ、3月10日夕方に出航しました。
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北方艦隊艦船支隊タンザニアを去った後、3月18日に隣国のモザンビークペンバ(ポルト・アメリア)を訪れました。
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ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年3月18日5時7分配信
【日本海で太平洋艦隊の艦の乗組員は仮想敵潜水艦の捜索、探知、破壊の任務へ成功裏に取り組んだ】

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」で構成される太平洋艦隊打撃艦グループは、艦隊海軍航空隊対潜航空機Tu-142と連携して、仮想敵潜水艦を捜索し、それを破壊する複合任務へ取り組んだ。
仮想敵の役割は、その静粛性から「ブラックホール」と呼ばれている太平洋艦隊ディーゼルエレクトリック潜水艦「ワルシャワンカ」級が務めた。

対潜任務の遂行中に航空機Tu-142は仮想敵潜水艦を探知し、ソノブイの場所を表示し、その後、打撃艦グループ司令部へ座標を転送した。

追跡中の海域で艦は対潜機動へ取り組み、演習機雷源から抜け出し、仮想敵潜水艦の探知と分類の為の複合活動を行なった。
その後、探知された潜水艦は、艦の反応爆弾装置と魚雷兵器により仮想破壊された。
射撃は、本物の(弾頭を外した)弾薬により、必要な安全性を最大限に遵守して行なわれた。



ロシア太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]


太平洋艦隊駆逐艦「ブイストルイ」(1989年10月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
2016年1月26日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

その後、2016年6月20日に宗谷海峡を東進し、7月10日に同海峡を西進しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇は宗谷海峡を西進した]

2016年10月15日にウラジオストクを出航してインドネシアへ行き、その後、11月21日までにウラジオストクへ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイはウラジオストクへ帰投した]

2017年2月末から3月1日まで日本海で各種戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイは海上戦闘訓練を実施した]

3月9日に再び出航して日本海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で砲撃訓練を行なった]


これまでは別々に海上訓練を行なっていた「ワリャーグ」「ブイストルイ」でしたが、3月18日には一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。

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戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

どの潜水艦が敵役を務めたのかは明らかにされていませんが、近代化改装を終えて今年1月に復帰した「コムソモリスク・ナ・アムーレ」の可能性もあるでしょう。
[近代化改装を終えた潜水艦コムソモリスク・ナ・アムーレはロシア海軍太平洋艦隊へ再就役した]

クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦オホーツクが起工された


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年3月17日14時24分配信
【クリミア造船所は有翼ミサイル「カリブル」を搭載するロケット艦を起工した】
フェオドシヤ(クリミア)、3月17日、インタファクス-AVN

3隻のプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦が2018年から2020年にフェオドシヤ造船工場『海洋』で建造される。
金曜日、ロシア国防相代理(国防次官)ユーリー・ボリソフは発表した。

「3隻の艦が工場『海洋』で建造されます。
建造の技術的サイクルは、およそ32ヶ月になります。
私共は、2018年、2019年、2020年の建造完了を見込んでおります。
3番艦の起工は、たぶん今年末です」

次官は2番艦「オホーツク」の起工式典において話した。

現在、工場では、2016年5月に起工された小型ロケット艦「シトルム」が建造されている。

「兵装は、とても重要です。
その兵装・ミサイル複合体"カリブル"は、非常に必要性が高く、高精度で恐るべき兵器であり、シリア紛争に置いて、その有効性が示されました」
ユーリー・ボリソフ
は話した。

中央海洋計画設計局『アルマーズ』により設計されたプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は約800トンの排水量を有し、速力は30ノット以上である。
艦は、高精度ミサイル兵器複合体と現代的な砲複合体を装備する。



[新世代小型ロケット艦カラクルト級]


プロジェクト22800「カラクルト」は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の代替となる新世代の小型ロケット艦です。

プロジェクト22800の主要兵装は打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

この他、AK-176MA 76mm砲高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を装備します。
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mは2017年末までに制式採用される]


「カラクルト」の最初の2隻:「タイフーン」「ウラガーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
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[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

2016年5月10日には、クリミア半島フェオドシヤ造船工場「シトルム」が起工されました。
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[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]

7月29日には、『ペラ』造船所「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]

2016年12月24日、『ペラ』造船所「ブーリャ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]

そして2017年3月17日、フェオドシヤ造船工場にとって2隻目となる「オホーツク」が起工されました。
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これまでプロジェクト22800には気象名が付けられていましたが、今回はオホーツク海沿岸の町の名が付けられました。
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プロジェクト22800は、『ペラ』造船所並びにフェオドシヤ造船工場の他に、今後はタタールスタンゼレノドリスク造船所でも建造されます。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

プロジェクト22800は2022年までに18隻の建造が計画されています。
[ロシア海軍の新世代小型ロケット艦プロジェクト22800は2022年までに18隻建造される]